「余[yo]」は、日本人の髪質と肌質の特徴を一番に考え、オーガニックな原材料にこだわって作り上げた、Made in Japanの ヘアコスメティック・ブランドです。omotesando atelierの代表である高柳 潤は、ヘアスタイリストとして本ブランドの開発に関わる機会をいただきました。
こちらのページでは、高柳が考える日本人のためのヘアコスメのあり方、多くの第一線の専門家の方々のご協力のもと完成した「余[yo]」というブランドに込めた思いについて、ヘアスタイリストという立場よりご紹介します。
1. 日本人のためのオーガニックシャンプー
多いときでは、一日数十回ものシャンプーを行う美容師。
年間になるとかなりの回数になります。
自分を含めて肌が敏感なスタッフは、シャンプーの性質を確かめるバロメーターのようなもの。
肌に合わない場合はすぐに自身の身体に反応が出ます。
ブランドとしての知名度のみならず、安全に使っていただけるものをお客様にお勧めしたい。
その思いは、ヘアスタイリストという仕事を通じて、自身の中にもずっとありました。
それまでも海外ブランドを含め、評価の高いさまざまなオーガニックシャンプーを試してきました。
世界中で知られているブランドで品質も高そうなのに、なぜか日本人の髪や肌に合わない。
そんな経験を重ねる中で、そもそも西洋人と日本人の髪質や肌質に違いはないのだろうか、という疑問が芽生えてきました。
日本人の肌や髪に合った、日本人のためのオーガニックシャンプーを作るというビジョンが見えてきたのはこの頃のことです。
以前から親交のあった株式会社たかくら新産業(※1)の代表である高倉さんに、コンセプトをお伝えしたところ、開発と販売をバックアップいただけることになりました。
高倉さんより、自然製法にこだわり数多くのケミカルフリーな美容品を開発してきた、美容薬理株式会社の開発責任者である金井誠一さんをご紹介いただき、試作作りに取り組んでいた頃には「余[yo]」のイメージはだいぶ具体的になっていました。
また、金井さんからのアドバイスにより、製品開発に関わる上で、原料や製法に対する正しい知識と理解が必要であることを実感した私は、ナチュラルコスメマスターの資格を取得しました。
その後、数十回にもわたる試作品作りと、延べ4年間にわたる開発期間を経て、ようやく納得のいく製品が完成しました。
天然由来原料100%。身体に優しく、自然環境への負担が最も少ない製法で生まれたシャンプー。
「余[yo]」の誕生です。
※1 株式会社たかくら新産業
“かぞくへ安心して手わたせるプレミアム・リーズナブル”をコンセプトに、オーガニックコスメ製品を開発・販売。
国外の良質なオーガニック・コスメブランドの輸入販売も手掛けている。
2. 環境のこと
「穂高養生園」という、リトリート施設が長野県安曇野市にあります。
自然の中でゆったりと過ごし、身体に優しいものを取り込むことで、気持ちを落ち着かせ自分自身のペースを取り戻していく。
その環境の素晴らしさはもちろん、ストレスフルな現代社会で暮らす人々にとっても、なくてはならない場所だと感じます。
表参道のサロンで、穂高養生園スタッフの方をカットさせていただいたことをきっかけに、2016年から月に一度、穂高養生園の自然に囲まれた環境の中で行うカットセッション(oneday at 穂高養生園)を行わせていただいています。
omotesando atelierにおけるサロンワークのテーマである「髪とともに気持ちを整える」こと。
日々積もったものを髪を切ることでリセットするという考え方は、穂高養生園のような自然に囲まれた場所では、その効果が一層際立つように感じます。
もともと穂高養生園では、環境への配慮からシャンプーは石鹸シャンプーを使用していました。
onedayを通じて多くの方のカットを行わせていただく中で、身体に対する優しさの面で、石鹸シャンプーならではの課題も感じるようになりました。
高品質で人の身体に優しく、環境への負担も少ないシャンプーが作れないだろうか。 「余[yo]」の開発において、「自然環境に優しいもの」という意識が加わったことの背景には、穂高養生園における体験が大きく影響しています。
そうして誕生した「余[yo]」は、穂高養生園が定める環境審査もクリアし、現在では石鹸シャンプーに代わるシャンプーとして正式に採用されています。
3. シャンプーの役割
omotesando atelierのテーマである、「髪とともに気持ちを整えること」。
サロンで行うカットがマンスリー・リセット(大きなリセット)だとすると、日々の暮らしの中で行うシャンプーはデイリー・リセットともいうべきもの。
一日の疲れを落として素の状態に戻すことは、翌日をまた新しい気持ちで迎えるためにも大切なことです。
「余[yo]」は、この毎日のリセットに使っていただけるようにも考えられています。
植物由来の洗浄成分で、洗うたびに毛髪に素直なハリとコシをあたえ、髪をまとめやすく仕上げます。
香りにもこだわり、厳選されたオーガニック・エッセンシャルオイルを配合しました。
毎日使っても肌への負担がなく、心地よさとともに一日を締めくくる。
それが「余[yo]」が考える、シャンプーの役割です。
また、「余[yo]」のボトルにはトライタンという素材が使われています。
近年、環境汚染で問題になっているプラスチックの反省を踏まえて開発された素材で、耐久性が高く、化学物質が使われていないため、哺乳瓶や医療機器にも利用でき人体にも害がありません。
肌に触れるものを入れておく、肌で直接触れる製品だからこそ、人に優しい素材を選んでいます。
All photo by Norichika Kitamura
関連リンク
「余[yo]」公式ブランドサイト
「余[yo]」のコンセプトや、開発に関わったメンバーをご紹介しています
株式会社たかくら新産業
「余[yo]」の生産と販売を手掛ける、株式会社たかくら新産業のWebサイト。製品もご購入いただけます。