どこからともなく どこへともなく

どこからともなく どこへともなく
FROM NOWHERE TO ANYWHERE

アーティスト野原かおりさんによるはじめての作品集。

野原さんからお話をお伺いすると、作品の生まれた背景として、ご自身が長野に移り住まれたこと、そこの土地との関係性、父性を感じる家との関わりなどさまざまな事象によるものであることが伝わってきます。

以下、公式Web サイトからのご紹介です。

作家より
2016年、東京から長野に移り住んだ。故郷に程近く、両親にも会える距離の町へ。第二子をみごもり、突然決めたことだった。バタバタ準備をしている間に子は無事に産まれ、決行した。

東京にいたときの感覚はガラガラと崩れ落ちていき、埋めるようにインターネットで情報を追いかける日々。それでも大自然の力は大きく、太陽の動きを見ながら生活し、寒さや風、営みを体で感じ長野県人に戻っていった。満喫というより、焦りや不安が多かったように思う。

体や細胞が感じ取っているものに向き合わず、経験と知識で身を固め、目の前にある自然、環境に抵抗もしていた。しかし体は場所の変化を敏感に察知し順応したがり、潜在意識を呼び戻すことを欲していたのだと思う。
人は自然に対して嘘はつけない。

移住をして、二年ほど。
ワイエスの絵のような草原が広がり、八ヶ岳を見渡せる場所。真ん中には、大昔の海底で作られた岩石の上に根を張る立派なリョウブの木。散歩して偶然見つけたその土地に運命的な出会いを感じ、あれよあれよと家まで建てた。
設計は尊敬する内藤廣先生にお願いできた。ダメ元で依頼したのだが、快諾してもらえた。まさか、と、この上ない喜びであった。
生活する上で建築の力はとてつもなく大きい。
内藤先生の建築は自然を敬い、人を想い、生きることを許されたような感覚になる。

新しい土地で新しい家に住みだし、底に溜まっていた意識が溢れ出してきたのだと思う。あなたはあなたなのだと。家に父性のような安心感を感じ、守られ、私は2年間線を描き続けた。この家に暮らし始め、描かずにはいられなかった。目的もなくひたすらに、それはとても自由で開放され、満たされた時間だった。

そして、一冊の本としてまとめることにした。
本には、絵を紐解くものとして、詩と風景写真も入れた。詩は詩人の石田瑞穂さんに書いていただいた。他者の目には、絵はどう写るだろうと。詩には、この場所で生き、生まれる絵と、家族の姿が美しくあった。写真は同じ町に住み、同じ風景の中で暮らす写真家の砺波周平さんに、その詩の風景を撮っていただいた。この土地と家でなければ生まれでこなかった絵たち、この風景が私をここまで運んできてくれたのだと改めて思わせてくれた。
デザインも自分で行った。客観と主観が入り混じり、自問自答しながらの作業は難しく時間もかかったが、その経験は何にも代え難いものであったように思う。絵を描きデザインまで行った事は、これからの人生の糧になるに違いない。

著者 野原かおり
価格 ¥9,000 (tax in ¥9,900)
サイズ H290xW215mm
製本 糸かがりコデックス装
カバー 和紙、シルクスクリーン(W640xH980mm)
※ポスターになります
頁数 80ページ
発売 2021.8

プロフィール
野原かおり @nohara100
アートディレクター、ウェブ・グラフィックデザイナー。長野県出身。
株式会社ストゥーパのメンバーとして、ブランディングやVI、ウェブサイト、印刷物などの幅広いジャンルのデザインを手がける。2016年に長野県に移住し、東京と2拠点の生活を送る。
2018年頃より本業のかたわらドローイングを始める。
2022年2月ギャラリートラックスにて初の個展「どこからともなく どこへともなく」を開催。

シビラについて
2021年から始動した、マイノリティ・カルチャーを愉しむコンテンツレーベル。
長野から世界へ、アート・デザイン・カルチャーを発信していきます。
@sibira.xyz

2022年9月にomotesando atelier 奥の部屋(現在のomotesando atelier Gallery)でドローイング展を開催いたしました。
そのときの様子をomotesando atelierのHPにてご紹介しています。(2022.10.03投稿)

また、sibira公式サイトでもご紹介いただいています。
https://sibira.xyz/exhibition/2.html

直接本は手に取ってご覧いただけます。
Shopにはお気軽にお立ち寄りください。

 

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