「髪を切るということ」について

title by Izumi Shiokawa

いつもomotesando atelierをご愛顧いただきありがとうございます。

この度、omotesando atelierとして初めてのオウンドメディアとなる「髪を切るということ」のWebサイトを公開しました。
https://on-cutting-hair.com/

美容師となって30年、独立してサロンをオープンしてから早10年の月日が経とうとしています。
日々、美容という仕事に携わらせていただく中で、お客さまとの何気ない会話を通じて、自身の世界が広がったり、新しい気づきをいただくことが多くあります。

私自身、これまではその体験の貴重さについてあまり深く考えてきませんでしたが、考えてみれば美容という個対個の空間で交わされるやり取りは美容師とお客さまの間で完結するものであり、同じサロンで働くスタッフ間ですら共有されることはありません。

自身の発見やそこに伴う感動を別の方に知っていただくにも、伝言では私の言葉となってしまいうまく伝わりません。
お客様とのご縁の中で得られた体験を、自分だけが独占するのではなく皆さまにも共有できないか、と考えたことが、この企画を立ち上げた理由のひとつです。

「髪を切るということ」は、約1年を通じて、全11回を連載して参ります。

髪を切るという日常にあるできごとを通じて、人が感じること、思うこと。
実際のところ、その中身は多様性に満ち、また、新たな思考に触れる体験には、自分の中の隠れた引き出しを開くような喜びがあります。

本企画の実現に向けて、編集長を請け負ってくださった水島七恵さん、イラストを手がけていただいた塩川いづみさんをはじめ、このような前例のない試みに対して快くご協力いただいた皆さまに、この場をお借りして厚く御礼を申し上げます。

「髪を切るということ」が、ご覧いただいた皆さまにとって束の間の楽しみとなること、また何かしらの発見や気づきへのきっかけとなれば大変嬉しく思います。

2023年5月9日

omotesando atelier 代表
高柳 潤

 

facebook